1997年にGCPが新GCPとして改定された際に、当時の厚生省で組織された「新GCP普及定着総合研究班」(主任研究者:中野重行)の中の6つの作業班の中の一つ「被験者のメリット・市民への治験啓発策検討作業班」では「一般市民に治験のことをよりよく理解していただくためのVTRモデルシナリオ」(ご存知ですか? くすりの開発と治験:創薬ボランティア)を作成して、最終報告書の中で公表しました。翌1998年に、このシナリオに手を加えてアニメーションとして作成したのが、この「治験普及啓発ビデオ」(全3巻)です。なお、その誕生に関する裏話については、下記の「こころ、からだ、いのち(27)“Back to the Future”と臨床試験:治験啓発用ビデオ誕生の裏話」をご覧下さい。
この「治験普及啓発ビデオ」は、諸々の事情で2,000部余りの限定版となりました。その後、このビデオの存在そのものを知らない方が多いことを知り、また、観たいという希望を沢山の方々からいただいてきました。その間に、手を貸して下さる方が次々と現れて、VTRからDVDへの変換、更にはその編集がなされてきました。そこで、本来の作成の目的に沿った形で、DVD版に変換されたものをupして、自由にご覧いただけるようにしました。有効にご活用いただければ、と思います。
臨床試験支援財団理事長 中野 重行
「治験普及啓発ビデオ」(監修:厚生省 治験を円滑に推進するための検討会、制作:株式会社協和企画、製作協力:株式会社BBプロモーション)は、次の3巻から構成されてい ます。
古代の薬、ペニシリンの発見、ストレプトマイシンと結核、バイオテクノロジーと薬、薬の正しい飲み方と使い方 など
基礎研究、非臨床試験、臨床試験(治験)の必要性、治験の手続き(比較試験・無作為割り付け、二重盲検法)、インフォームドコンセント など
創薬ボランティアとは、臨床試験の意義
A、B、Cの順序を含めた組み合わせのしかたにより、次のような15通りの使い方が可能です。